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花子さん(2001)



黒沢清が関わった『学校の怪談』では今のところ一番新しい作品。初期の宝塚映像時代にも「花子さん」を撮っていて、直接的ではないけれど、今までの作品(「廃校綺談」「木霊」など)を振り返るような内容になっている。
過去、いじめで自殺に追い込んだ同級生を成仏させるために、花子さんを呼んだところ、逆にその同級生の霊と花子さんが結託してしまい復讐されるというストーリー。花子さんは真っ赤な頭巾を着てゆらゆらと近づき、自分の顔をむりやり見せようとする。その顔を間近で見たものは恐怖のためか蒸発するように消えてしまう。『回路』(2000)でも採用されていたこの<霊を見る→死後の世界を知る→自我が崩壊する→消えてしまう>というシステムは黒沢清独特の哲学。

学校の怪談 物の怪スペシャル [DVD]

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