MOCHIYA BLOG

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本当にあった怖い話 呪死霊(1992)

オムニバス心霊ドラマのTVシリーズ『本当にあった怖い話』(テレビ朝日/1992年)のなかから、中田秀夫が演出を担当した3作品をビデオ化したもの。

●「呪われた人形」

主人公(羽田美智子)が幼い頃に火事で亡くした姉の霊が市松人形に憑依する。
人形の特撮や声など一見チープなところもありながら、顔に影がかかって歯列矯正器具をつけた口元しかうつらない姉の幽霊はぞっとするし、最後のお焚き上げ供養のシーンなど何か不吉なことが起きているという空気が全体に満ちている。その後の中田秀夫作品同様、怪異現象だけでなく、人間の情念(ここでは劇団の配役争い)をしっかりと描いているのもポイント。

●「死霊の滝」

川で子供を事故死させたことを苦にして自殺した母親の霊が、年格好の近い少年を引きずり込もうと襲いかかる、という親子愛をベースにしたお話し。
ホラー演出自体はオーソドックスで正直リアルではなく、実話系のJホラーというよりフィクショナルで、のちの『怪談』につながる系譜の作品。朽ち果てた行方不明者さがしの看板は不気味で良かった。

●「幽霊の棲む旅館」

古い屋敷を改装した日本旅館の一室に棲んでいる少女の幽霊が、部屋に置かれた三面鏡に残された赤いマニキュアを通して似た境遇のユカリ(水野美紀)に取り憑こうとする。鶴田法男「霊のうごめく家」と並んでJホラー模索期の重要作。
放送順からすると高橋洋とはじめて組んだ作品で、中田秀夫の監督デビュー作。デビュー作で気合いが入っていたのか、さまざまな恐怖描写が試されていて、ホームビデオを通した映像や幽霊描写などそれぞれのアイデアは今観ても十分に怖いけれど、詰め込みすぎでストーリー的には散漫に感じてしまう。

「呪われた人形」(1992年8月31日放映)
監督:中田秀夫
脚本:高橋洋
出演:羽田美智子赤座美代子川上麻衣子秋山菜津子時田成美、桑畑昭子、伊落卯木、高橋美香、中井曜子、山田純世、斎藤正吾、橘優美、村松克巳、六平直政

「死霊の滝」(1992年8月31日放映)
監督:中田秀夫
脚本:塩田明彦
出演:丘みつ子、金久美子、三上真一郎山村美智子、滝口秀嗣、藤田大助、永田絢子、門脇三郎

「幽霊の棲む旅館」(1992年6月22日放映)
監督:中田秀夫
脚本:高橋洋
出演:白島靖代中村由真水野美紀江波杏子、志村幸江、小林美和

65分/TVシリーズ/オムニバス/1992年(ビデオ化は1999年)

本当にあった怖い話 呪死霊 [VHS]

本当にあった怖い話 呪死霊 [VHS]

▼「カオス」の輸入盤DVD(注:PAL規格です)にも特典として収録されています。

学校の怪談/関西テレビ版(1994)

関西テレビ系で1994年1月14日から1994年3月25日まで放送された学園ホラードラマシリーズ。全11回。そのうち6回分が3巻に分けてビデオ化されている。構成は小中千昭で脚本を担当している回もある。
ここで黒沢清がはじめてJホラーにアプローチをしているが、ソフト化されているのは「花子さん」のみで、ほかの2話は残念ながら未見。

●「花子さん」:学校に伝わる花子さん召喚のうわさを仲の良い中学生3人組がなんとか試そうとする。
不自然にはためくカーテン、窓にうつる不気味な木の影、突然倒れる消化器など不穏はシーンはありながら、基本は黒沢清らしいオフビートのコミカルな青春ドラマで、ちょっとジュブナイル的でもある。クライマックスについに登場する花子さんは赤いドレスを無理矢理着たレザーフェイスのような出で立ちでゆっくりと向かってくる。自身が公言しているように、このシリーズでは『ほんとにあった怖い話 第二夜』の影響を強く受けていて、ここでの描写は「夏の体育館」の幽霊が下敷きになっている。最初にひとりだけ召喚を成功させ、しばらく行方不明だったクラスメイトの村井が実は幽霊だったと妄想すると怖い(そんな描写はないけど)。

第3回「花子さん」(1994年1月28日放送)
監督:黒沢清
脚本:黒沢清
出演:本田智一、車和也、寺田卓司、石原誠、南条好輝、佐藤雅夫、築山周典、高宮武郎、樹美穂、東川和生、大和綾子、大駅俊介

第4回「音楽室の少女」(1994年2月4日放送)※未ソフト化

監督:黒沢清
脚本:相良敦子
出演:福田賢二、藤田香織、白川明彦、金井信一郎、大元崇生、山中康弘、山本弘、表淳夫、相沢伸江、山内勉、金森有美、中萩しおり

第11回「あの子はだあれ?」(1994年3月25日放送)※未ソフト化
監督:黒沢清
脚本:黒沢清
出演:馬渕英俚可、上園小雪、上村厚文、新海百合子、小牟田玲央奈、三品守、加来朋子、木村佳代、吉井基師、池田俊介、本田和之、小谷豪純、乾圭吾、行政浩司、森あつこ、金端三千代、逢坂幸広、佐々木かおり

各25分/TVシリーズ/オムニバス/1994年

学校の怪談 第1巻 [VHS]

学校の怪談 第1巻 [VHS]

 

餅屋週報2015(03/02〜03/08)

03/02 ●月曜日。晴れて暖かだけれど、風が冷たい。 ●昼散歩で税務署まで歩き、確定申告書を無事提出する。お昼時のせいか窓口は意外と空いていた。 ●夕方、いつもの歯科クリニックで定期クリーニング。歯周の調子は改善していたけど、虫歯のなりかけが見つかってしまったので、次回は治療。

03/03 ●火曜日。曇りで夜から雨。 ●ひな祭りということで、母がお昼に来宅。いつものようにいろいろと食料をいただく。和菓子(桜餅、草餅)も洋菓子(ひな祭りケーキ)もあるという贅沢な状態。 ●先週末に入稿した「波瀾万丈」色校が早くも届き、修正して再入稿する。

03/04 ●水曜日。昨晩の大雨も上がり、晴れ。予報では20度近くまで上がると言っていたけれど、風が冷たくて体感的にはそれほど変わらず。 ●夜、イラストレーターTさんにお礼の電話。一言のつもりが、ついつい話し込んでしまいかえってご迷惑をかけてしまったかも。

03/05 ●木曜日。晴れ。春っぽくなってきたけど、日が沈むとまだ肌寒い。 ●お仕事が落ち着いてきた先週あたりから自分のメンテナンスウィーク実施中で、久しぶりの人と話したり、検診を受けたりしているんだけれど、今日は1年ぶりの眼科検診。結果は特に異常なし。検査で瞳孔を開く目薬をさしたので、帰宅してもしばらくは近くがぼやけて老眼のような状態。

03/06 ●金曜日。寒さ再び。コドモが春から通うプレクラスで規定のバッグが必要になり、ネットで色々調べる。

03/07 ●土曜日。曇りがちで肌寒い。 ●休めないほど忙しいのも困るけど、やることがないのも張り合いがなく、何となく過ごしてしまう一日。夕方コドモを連れて西友タウンセブンへ行き、入園グッズを見て回る。

03/08 ●日曜日。雨のち曇り。 ●妻が従姉妹の披露宴に出席するため、早起きしてコドモと一緒に半日お留守番。歩くようになってから長時間二人きりなのは初めてでどうなるかと思ったけど、幸い問題も無くひととおり日課をこなすことができた。 ●「怪奇恋愛大作戦」第9話を見る。てっきりゲスト脚本・演出家のエピソードは第5・6話「闇夜の少年」(「僕のエリ」の焼き直し)だけで最終回を迎えるのかと思ったら、この「乙女☆純情奇譚」もゲストエピソード。こちらもケラのテイストは薄く、堤幸彦っぽいかんじ。最初の予定にはなかったみたいだけど急遽の代打なのかな。