幽霊ノート

Jホラー(映画・ドラマ)の作品レビューなど

リング/フジテレビ版(1995)

映画版公開の3年前に小説『リング』をはじめて映像化した2時間ドラマ。DVD化されなかったため、ながらく鑑賞困難だったけれど、フジテレビFODでの配信がはじまり、CSでの放送もあったので24年ぶりに観ることができた。放送時の副題は〈事故か!変死か!4つの命を奪う少女の怨念〉。

お盆時期の2時間サスペンスといった趣で、原作の、フィクションだけれどもしかしたら本当にあり得るのかも? と思わせるようなリアリティには欠けていて、特に心霊現象の演出は今観るとかなり古風。映画版では省略、改変していた原作の設定をそのまま生かしてあるけれど、正味90分程度の尺だとかえって複雑になりすぎてわかりにくいように感じた。

翌1996年には『亡霊学級』『女優霊』など初期Jホラーの長編が公開されるし、時期的にもこの頃を境にリアルな実話系にホラーのトレンドが変わっていったのかもしれない。

今回見返してみて意外だったのは、映画版と同じようなシーンがいくつかあったこと(まあ原作が同じだから当然だけど)。下敷きとまでは言わないけれど、演出の参考になっていたんじゃないかな。劇中の「呪いのビデオ」も低予算ながらもけっこう雰囲気があって見応えがあった。  

新聞社に勤める浅川和行(高橋克典)は、若者4人が同日同時刻に急死したことに疑問を抱き、なおかつそのうちの1人が自分の姪であったこともあって調査をはじめる。その結果4人が、死の一週間前に箱根に同泊し、そこで1本のビデオをみていたことを知る。おそるおそるみたそのビデオには不気味な映像のあとに「この映像を見た者は、一週間後のこの時間に死ぬ運命にある。死にたくなければ今からいうことを実行せよ。すなわち・・・・・・」という白い文字が浮かび、なんとそこでプッツリとぎれていた。
そのテープを、超能力による恨みの念写であると確信した大学教授の高山竜司(原田芳雄)と共に「死のタイムリミット」におびえながらも、このビデオの真意に迫ってゆく。そこには三十余年以前にさかのぼる、ある母親の残酷かつ奇妙な物語がかくされていた。そのおぞましい怨念はリングのようにつながり、意外な形でくり返されてゆく・・・・・・。

フジテレビ公式<FOD>より

監督:瀧川治水

脚本:飯田譲治/祖師谷大蔵

原作:鈴木光司『リング』(角川ホラー文庫刊)

出演:高橋克典原田芳雄三浦綺音立原麻衣/濱田万葉/田口トモロヲ/清水こう治/五代高之中村繁之/越村公一/坂本あきら雛形あきこ

放送日:1995年8月11日(『リング完全版』としてVHS化)

リング 完全版